タイ王室庁は2025年10月26日、シリキット王太后陛下が2025年10月24日、バンコクのチュラロンコン病院で崩御されたと発表しました。享年93歳です。
シリキット王太后陛下は、プミポン前国王(ラーマ9世)の王妃であり、現国王マハー・ワチラロンコン陛下(ラーマ10世)の御母堂にあたります。長年にわたり、福祉、医療、伝統工芸、自然保護など多くの分野で尽力され、国民から深く敬愛されてきました。
政府は、アヌティン・チャーンウィーラクーン首相のもと、政府職員および国家機関に1年間の服喪期間を設け、一般国民には90日間の哀悼期間を呼びかけています。
また、国旗の半旗掲揚を30日間実施し、国民に対しては黒や白を基調とした服装で弔意を示すよう求める指針を示しました。
王宮では弔問の受付が行われる予定で、全国各地でも追悼行事が実施されます。
主要メディア各社は、王室への敬意を表すため、ロゴやアイコンをグレー調に変更する対応を行っています。
娯楽イベントやコンサートなどについては、全面禁止ではなく、哀悼の意に沿った形で内容や演出を調整するよう要請されています。
アヌティン首相は「国民生活への影響を最小限にしつつ、王室への敬意を最優先する」と述べ、文化・伝統に配慮した対応を呼びかけました。
交通機関や病院などの基本的な公共サービスは通常どおり運行・運営されていますが、王宮周辺および夜間の娯楽施設では一部制限が行われる見込みです。
旅行者に対しては、訪問前に公式発表や各施設の最新情報を確認することが重要とされています。
[文・構成/タイナウ編集部]
