[写真 @FHERO Official公式YouTubeより]
タイのバンコク出身のエディター、ギフト(←名前です)がタイの現地情報、タイポップの歌詞、スラング、ネット用語を独自に読み解く!読めばもっと理解が深まる、楽しめる!
タイ音楽シーンを代表する大ヒット曲として、今なお語られ続けている楽曲があります。F.HERO(エフ・ヒーロー)が、ก้านตอง ทุ่งเงิน(ガーントーン・トゥンガン)、SARAN(サラン)と共に発表した「กุหลาบ/グラープ(薔薇)」です。本楽曲はYouTube再生回数2億8400万回超を記録し、タイ楽曲の中で最も再生された作品として知られています。
「กุหลาบ」は失恋をテーマにしながら、タイ語特有の言葉遊びや比喩表現を巧みに用いた歌詞が特徴です。以下では、歌詞全文・日本語訳・解説を交えながら、その魅力を紐解いていきます!
โอ ท่านกามเทพคงเกลียดขี้หน้าเราแล้วใช่ไหม
เกิดความรักครั้งใดบ่เคยได้ลุ้น
อยากจะเจอเนื้อคู่แต่ดันไปเจอเนื้อตุ๋น
โดนเค้าต้มซะจนเกือบเปื่อยอยู่เรื่อยไป
日本語訳
ああ、恋の神様はきっと僕のことが嫌いなんだろう
恋をするたび、期待すらさせてもらえない
運命の相手(เนื้อคู่)に出会いたかったのに、出会ったのは詐欺師(เนื้อตุ๋น)
だまされ続けて、煮込まれるようにボロボロだ
解説
ここでは「เนื้อ(肉)」という単語を使った三重の言葉遊びが登場します。
・เนื้อคู่:運命の相手
・เนื้อตุ๋น:煮込まれた肉 →「だまされる」の比喩
・ต้มจนเปื่อย:「煮込まれて柔らかくなる」=徹底的に騙される
恋愛で傷つく状況を、料理に例えるブラックユーモアが特徴です。
เหมือนกามเทพมาลองใจ ให้เจ็บทุกครั้งที่มองใคร
พระเอกนักรักผู้กลายเป็นศพ ตอนจบเหมือนในละครไทย
อยากจะมีใครไว้เกี่ยวดอง ก็ได้แต่เจ็บกระดองใจ
อยากจะบินตอมดอกไม้กับเขา แมงเม่าดันบินเข้ากองไฟ
日本語訳
まるでキューピッドに試されているみたいで
誰か気になるたび、胸が痛む
恋の主人公は、最後には死体になる
まるでタイのドラマみたいな結末
誰かと縁を結びたいのに、心だけが傷つく
花の周りを飛びたかったのに、気づけば火に飛び込む虫だった
解説
「แมงเม่า(蛾)」が火に飛び込む比喩は、分かっていながら傷つく恋を象徴しています。
เคยคิดว่ารักผุดผ่องยองใยแต่ใยพบรักที่มีไว้หลอก
น้ำตาเราต้องไปเช็ดหัวเข่าเพราะเขาให้เรากินน้ำใต้ศอก
ก็เกิดมาเป็นไม้เลื้อยจะหวังหมายปองอะไรไม้ดอก
กุหลาบความรักที่เขาให้กัน ไม่ควรจะหวังอะไรไว้หรอก
日本語訳
純粋な恋だと思っていたのに、そこにあったのは嘘
涙は膝で拭くしかない下に回されて、屈辱を飲まされた
つる草に生まれた俺が、花を望むなんて
彼らがくれた愛のバラには、何も期待すべきじゃなかった
解説
「กินน้ำใต้ศอก(肘の下の水を飲まされる)」は見下され、屈辱を受けるという慣用表現です。
น้องโดนสวมเขา แต่ว่าเขาได้สวมกอด
น้องเฝ้ากึ้ดฮอด แต่อ้ายกะซ่อดไปฮอดเขา
บ่ว่าสิไปฮักไผ คนที่ช้ำก็คือเฮา
ต้องมาคอยปวดหัวกลุ้ม Heart
日本語訳
僕は角を付けられたのに
あの人はあなたを抱きしめている
僕は想い続けているのに
彼はもう向こうへ行った
誰を愛しても、傷つくのは僕
心は苦しむばかり
解説
ここが本曲屈指の名フレーズです。
・สวมเขา:角を付ける=浮気される・騙される
(タイ文化では「角=水牛=愚か者」の象徴)
・เขา:角、彼・彼女
・สวมกอด:抱きしめる
同じ「สวม(かぶせる)」を使い、裏切られる側と、愛し合う側の対比を描いています。
กุหลาบละเด้อ พอแล้ว ฮักไป ช้ำไป
เจ็บมาจนหัวใจเซเว
มาหลอกให้ฮัก แล้วน้องก็โดนเท
หัวใจสิเพ กรมธรรม์บ่คุ้มครอง
กุหลาบดอกนี้ เอาหนามมาแทงหัวใจ
เฮ็ดจั่งใด๋ก็บ่เคยสมหวัง
บอกเจ้าของให้พอ หัวใจมันสิพัง
บ่มีไผฮัก ก็บ่เป็นหยัง จบเจือ
日本語訳
もうバラはいい、愛しては傷つくだけ
痛みで心はボロボロだ
騙されて、最後は捨てられた
この壊れた心に、保険は効かない
このバラは棘で心を刺す
どうやっても報われない
もうやめてくれ、心が壊れる
誰にも愛されなくても、それでいい
解説
タイトル「กุหลาบ」は
・「กุหลาบ(バラ)」
・「กูหลาบ(จำ)(僕は懲りた)」
という音の一致による言葉遊びです。
バラの棘による痛みと、恋に懲りた心情が重なります。
คิดถึงใครบางคนบรรยากาศองศา 50 Fahrenheit
Every day ไม่ใช่วันธรรมดา เพราะฉันทำทุก ๆ วันให้เป็นวัน Valentine
หลัง Case โทรศัพท์ฉันเคยมีรูปเธอแล้วก็เบอร์คนสำคัญอยู่ข้างใน My Mobile
มองนอกหน้าต่างบรรยากาศโคตรจะชิว
日本語訳
誰かを想う 気温は華氏50度の空気
Every day、ただの平凡な日じゃない
僕は毎日をバレンタインにしていた
スマホケースの裏には君の写真と、大切な人の番号
窓の外を眺めると空気はやけに穏やかだった
解説
・50 Fahrenheitは少し肌寒い温度で、恋に浸る静かな空気感を表します。
・Every day/Valentineは、恋をしている間は毎日が特別だったという誇張表現です。
・スマホケースの裏に写真を入れる描写は、日常の中に相手が常に存在していたことを示します。
ตอนนั้นฟิลเหมือนฉันเดินในทุ่งดอกคาโมมาย
อาจเป็นเพราะว่าตอนนั้นฉันไม่เคยคิดถาม
เธอจะหลอกให้ฉันรักก็ไม่เคยคิดขวาง
ฉันเคยเข้าใจว่ากุหลาบสวยงามพอเวลาผ่านไปทรมานพิษหนาม
日本語訳
あの頃はまるでカモミールの花畑を歩いている気分だった
きっと、何も疑わなかったから君が僕を騙して恋をさせていたとしても
止めようとは思わなかったバラは美しいものだと信じていた
でも時間が経つにつれてその棘の毒が、僕を苦しめた
解説
・カモミールは癒し・安心・無防備さの象徴です。
・「ถาม(疑う)」をしなかった=恋に盲目だった状態を表しています。
・バラと棘は、楽曲全体を貫く比喩で、「美しい恋が、後になって痛みに変わる」ことを示します。
รักของเรานั้นเป็นเพียงข้อสันนิษฐาน
ฉันเลยวาดภาพไปไกลเพราะฉันมองฝันนี้หวาน
เพราะเธอเข้ามาเหมือนกับว่าเธอเข้าใจ
ฉันต้องยอมปล่อยเธอไปพร้อมกับคำอธิษฐาน
(เพราะได้รู้ว่าความรักไม่ใช่อภินิหาร)
日本語訳
僕たちの愛はただの仮定に過ぎなかった
それでも、この夢が甘すぎて
僕は遠くまで想像を膨らませてしまった
君は、すべてを分かってくれているように現れた
だから僕は祈りとともに、君を手放すしかなかった
(なぜなら、愛は奇跡なんかじゃないと知ったから)
解説
・「ข้อสันนิษฐาน(仮定)」は、相手の気持ちを確かめないまま信じていた関係を指します。
・「คำอธิษฐาน(祈り)」は、相手を責めず、静かに終わらせる選択を象徴しています。
กุหลาบแล้วเด้อ พอแล้วความรัก ไม่หาวิมานองค์อินทร์ใด
จากนี้จะไม่ขอเอาหัวใจไปผูกไว้ตรงข้อตีนใคร
ยอดเขาความรักที่ทุกคนไขว่คว้า ใครอยากจะปีนก็ปีนไป
ความรัก ความทุกข์ ความสุข ความเศร้า
เธอจะไม่พบฉันอยู่ในซีนใด
日本語訳
僕は懲りた これ以上、愛に夢の宮殿なんて求めない
これからは誰かの足元に、心を縛りつけたりしない
誰もが目指す、愛という山の頂登りたい人は、好きに登ればいい
愛も、苦しみも、喜びも、悲しみも、もう物語に私は登場しない
解説
・วิมานองค์อินทร์は「神の宮殿」=非現実的な理想の比喩です。
・「足元に心を縛る」は、相手に依存する恋愛を完全に断ち切る宣言です。
・山の頂は、理想の恋・成功した恋の象徴です。
・ラストの「ซีนใด(どのシーンにもいない)」は、相手の人生から完全に退く、静かで強い別れを表しています。
「กุหลาบ」は言葉・文化・感情が幾重にも重なった失恋ソングです。ただ悲しみを嘆くだけではなく、だまされた痛みや後悔、そして「学んだ」「懲りた」「もう同じ恋はしない」という心の変化までを描いています。
美しいが棘を持つバラに、報われない恋を重ねた表現は、多くの人が経験する感情と自然に重なります。だからこそ本作は一時的なヒットに留まらず、2億回を超える再生数を記録する共感の楽曲となったのでしょう。
[文・構成/タイナウ編集部]

