バンコク出身チュラー大卒、日本語検定1級のタイ人エディター、ギフト(←名前です)がタイの現地情報、タイポップの歌詞、スラング、ネット用語を独自に読み解く!読めばもっと理解が深まる、楽しめる!
Win Metawin(ウィン・メータウィン)が姉と手がけるスイーツブランド「SOURI」のFatcaronについて、これまでさまざまなフレーバーを記事で紹介してきました。今回、筆者はバンコクを訪れる機会があったため、バンタットンにあるフラッグシップストアに足を運び、実際に味わってリアルなレビューを届けます!さらに、Fatcaronの元になったタイの伝統的な味12種類もあわせて紹介します!
バンタットンの店舗へは、BTS National Stadium駅から徒歩約15分、または、MRT Hua Lamphong駅から徒歩約17分ほどでアクセスできます。平日の日中であれば車を利用することもできますが、通勤通学の時間帯は渋滞が激しいため注意が必要です。道は少し歩きにくいものの、歩いて行く方がスムーズに到着できます。
筆者が訪れたのは平日の夜でしたが、バンタットン周辺はとても賑わって、特に中国人観光客の姿が多く見られました。
店に到着してまず驚いたのは、店内にイートインスペースがないことです。これまで席があると思い込んでいましたが、実際はテイクアウト中心のスタイルでした。店舗自体はコンパクトで人通りの多い場所にありますが、店内に入るとブランドの世界観がしっかり表現され、まるでSOURIの世界に入り込んだような雰囲気です。
この日、バンタットン店ではFatcaronが18種類、さらにシュークリームとフィナンシェがそれぞれ6種類ずつ販売されていました。
筆者はFatcaronを13種類購入。そのうち12種類がタイの味で、もう1つは誤って購入した「Egg Nog」でした。英語名を見て「ไข่นก/カイノック(うずらの卵)」と勘違いしてしまった。
今回はタイの味12種類をレビューします。
Thai Red Rubies(タプティムクロープ)
グレナデンシロップで赤く色付けしたクワイをタピオカ粉で包み、ココナッツミルクと氷で食べるタイの冷たいデザートです。CNNの「世界のデザート50選」にも選ばれた人気スイーツとして知られています。
これはとてもよく作られていて、味も元のお菓子にかなり近いと感じました。クリームの中には本物のクワイの果肉も入っていて、食べたことがある人であればフレーバーの名前を見なくても、一口食べれば何の味かすぐに分かる仕上がりになっています。
Nom Yen(ノムイェン/ピンクミルク)
日本語で「ピンクミルク」と呼ばれる、タイの甘くて冷たいピンク色のミルクドリンクです。サラクヤシ(サラ)のシロップを牛乳で割ったもので、コンデンスミルクの甘みがあり、タイの屋台やカフェで親しまれています。
これはノムイェンの味をかなりはっきりと再現していて、まさに「ノムイェン!」と主張してくるような仕上がりでした。簡単に言うと、ノムイェンという飲み物をそのまま食べ物に変えたような感じです。むしろ味がとてもはっきりしていて、本物のノムイェン以上にノムイェンらしいと感じるほどでした。笑
Luk Chup(ルークチュップ)
緑豆ペースト、ココナッツミルク、砂糖を練り上げ、フルーツや野菜の形にかたどって着色し、寒天でコーティングしたタイの伝統的な一口サイズの甘いお菓子です。
このフレーバーも、本物のルークチュップにかなり近い仕上がりになっていました。クリームは、ルークチュップの中に入っている豆の餡にとてもよく似た味わいです。
Khanom Chan(カノム・チャン)
タピオカ粉や米粉、ココナッツミルクから作られる、もちもちした食感のタイの伝統的な蒸し菓子です。層状になっている外観が特徴で、日本では「タイ風ういろう」や「ココナッツミルクのういろう」と表現され、縁起物として9層に重ねられることも多いです。
これは食べているときは何のお菓子の味なのか分かりませんでしたが、パンダンの香りがとてもはっきりしていて、香りが良いのが印象的でした。あとで写真を見返してフレーバーの名前を確認すると納得できて、再現としては十分に成立していると感じました。
Lod Chong(ロートチョン)
パンダンリーフで緑色に色付けした米粉の麺を、甘いココナッツミルクと氷と一緒に食べるタイの伝統的な冷たいデザートです。もちもちした食感とフルーティーな香りが特徴で、屋台や市場で愛される定番スイーツです。
このフレーバーはとても印象に残りました。もともとロートチョンが好きということもありますが、味が本物に近くておいしいだけでなく、クリームの中にロートチョンの麺まで入っていて、その入れ方もとてもバランスよく仕上がっていると感じました。
Kluai Buat Chi(グルアイブアットチー)
タイの代表的な温かいデザート「バナナのココナッツミルク煮」です。未熟なバナナをココナッツミルク、砂糖、塩で煮込んだ、甘じょっぱい味が特徴です。冷やして食べることも一般的で、タイでは非常に人気のある屋台料理や家庭のスイーツです。
これはかなり驚きがありました。というのも、元のデザートはスープの部分と具の部分がはっきり分かれていて、それぞれ味も異なるデザートだからです。SOURIはその特徴をうまく理解していて、クリームの中にグルアイブアットチーの具の部分を再現したような層を入れることで、要素をとても巧みに表現していました。実際に一口で一緒に食べると、まさに本物のグルアイブアットチーの味に近いと感じられます。とても良くできていて、印象に残りました。
Foi Thong & Med Kanoon(フォイトーン&メットカヌン)
卵と砂糖で作られた甘いデザートで、フォイトーンは細い糸状、メットカヌンは緑豆あんを卵で包んだ形のお菓子です。
これはおいしくて、味も本物にとても近いと感じました。クリームの周りには実際のフォイトーンが使われていて、その点も印象的でした。味自体はそこまで複雑ではないように思えますが、おいしく仕上げるのは決して簡単ではないフレーバーだと思います。フォイトーンが好きな人間としても、よく再現されていてとても良くできていると感じました。
Mango Sticky Rice(カオニャオ・マムアン)
タイの代表的な定番スイーツで、ココナッツミルクと砂糖、塩で甘く炊いた「もち米(カオニャオ)」に、完熟「マンゴー(マムアン)」を添えたデザートです。
おいしくて、ココナッツの味もしっかりしていて、マンゴーの風味もよく感じられました。ただ、マンゴーにもう少し酸味があるとさらに良かったと思います。少し甘さが強めではありましたが、全体的にはおいしく仕上がっていました。
Thai Black Jelly(チャオグアイ/仙草ゼリー)
シソ科の薬草を煮詰めて作った、ぷるぷる食感の黒いヘルシーデザートです。ほのかな苦味と木の香りが特徴で、タイでは氷、黒糖、牛乳をかけて楽しむ、暑い時期の定番の甘味です。
これは個人的にもともととても好きなスイーツです。最初に見たときは見た目だけでは何の味か分かりませんでしたが、食べてみるとすぐに分かりました。そして特に印象的だったのは、クリームの中においしいチャオグアイのフィリングが入っていることです。味だけでなく噛み応えもとても良く、チャオグアイはちょうど良い噛み応えに仕上げるのが難しいお菓子ですが、そのバランスがとてもよく取られていて、非常に印象に残りました。
Tom Yum Kung(トムヤムクン)
タイを代表する「世界三大スープ」の一つで、辛味・酸味・香りが特徴の海老のスープです。タイ語で「トム=煮る」「ヤム=混ぜる」「クン=海老」を意味し、海老を酸っぱ辛く煮込んだ料理です。日本では「トムヤンクン」とも表記されます。
このFatcaronは、クリームの部分がやや塩味寄りで、少し料理のような香りも感じられました。さらに、軽くピリッとする辛さもあり、ほんのり刺激がある程度の辛さです。中には何かのフィリングが入っていて、海老なのか、あるいは海老をイメージして作られたものなのかは分かりませんでした。もし事前に言われなければ、トムヤムクンの味だとは気づかないかもしれませんが、全体としてはおいしくて、とてもクリエイティブなフレーバーだと感じました。
Smiley Boy Soy Sauce(シーイウ・トラー・デックソンブーン)
タイで人気No.1の醤油ブランドで、日本では「ヘルシーボーイ」または「子供印(デックソンブーン)」として知られています。パッタイ、パッシーイウ、さまざまなタレなど、多くのタイ料理に使われています。
これはとても面白いフレーバーでした。というのも、甘い味としょっぱい味がうまく組み合わされているからです。イメージとしては、ソルトキャラメルの塩の代わりに醤油を使っているような感じでした。さらに、上にはポップコーンがのっていて、どんな味を表現しているのかが分かりやすくなっているように感じました。とてもクリエイティブで、おいしく仕上がっていて良かったです。
Thai Coconut Pancake(カノム・バービン)
タイの伝統的な焼き菓子で、もち米粉、ココナッツミルク、砂糖、削ったココナッツ(果肉)を混ぜて鉄板で焼いたものです。表面はカリッと香ばしく、中はもちもちとした食感で、ココナッツの優しい甘さと香りが特徴の素朴なおやつです。
これもなかなか印象に残りました。味が元のお菓子に似ているだけでなく、クリームをかじると、中に元のお菓子に入っているココナッツのような具材が感じられました。
今回紹介した12種類は、タイのスイーツや飲み物、料理をもとにしたフレーバーです。見慣れない名前もあるかも知れませんが、Fatcaronで味わうことでタイの食文化を気軽に体験できます。
筆者は元々Fatcaronがとても好きですが、SOURIは味の再現度とアイデアの両方で非常に完成度が高いと感じました。難しそうなフレーバーもバランスよく仕上がっています。
店舗ごとに販売フレーバーが異なり、BTSやMRT直結の商業施設に入っている店舗も多くあります。タイを訪れる機会があれば、ぜひ一度試してみてください。
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[文・構成/タイナウ編集部]
#タイ沼 #タイ料理
















