【バンコク直送スペシャル】春節で学校が休み?芸能人の“タイっぽくない顔”の背景にあったタイ最大級の華人社会のリアル #タイ人エディター・ギフトの「もっと知りタイ!」

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バンコク出身チュラー大卒、日本語検定1級のタイ人エディター、ギフト(←名前です)がタイの現地情報、タイポップの歌詞、スラング、ネット用語を独自に読み解く!読めばもっと理解が深まる、楽しめる!

タイ芸能界と春節文化―東アジア的な顔立ちの理由

タイの芸能人や有名人を見て、「あれ?思ったより東アジアっぽい顔立ちかも?」と感じたことがある人もいるのではないでしょうか。いわゆる“タイ人らしい”というイメージとは少し違う印象を受けることもあります。

 

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その理由のひとつが、タイにおける中華系住民の多さです。タイには約1,000万人の中華系タイ人がいるといわれ、世界でも最大規模の華人コミュニティを持つ国のひとつです。(統計によっては、インドネシアが最多とされることもあります。)

長い歴史の中で、中華系移民の文化はタイ社会に自然に溶け込みました。今では特別なものというより、「タイの日常」の一部になっています。

 

日常に溶け込む中華系文化

タイでよく耳にする「พี่/ピー(兄・姉)」「น้อง/ノーン(弟・妹)」という呼び方に加えて、「อากง/アゴン(祖父)」「อาม่า/アマー(祖母)」「ป่าป๊า/パパー(父)」「หม่าม้า/ママー(母)」「เฮีย/ヒアー(兄)」「เจ้/ジェー(姉)」といった中国語由来の家族呼称も、実はとても身近な存在です。

また、商店や住宅の前に赤い祠のような祭壇を見かけることがあります。これは土地神を祀るもので、中華系家庭ではよく見られますが、タイではすっかり日常の風景になっています。


[写真 @Kapook公式ウェブサイトより]

 

タイの春節―街全体が祝祭ムード

春節シーズンになると、ショッピングモールや商店街は赤いデコレーションで一気に華やかになります。中国正月セールもあちこちで始まり、街全体がどこかお祭りモードになります。

中華系タイ人の生徒が多い学校では、春節をお休みにすることもあります。筆者の学校も、以前は普通に授業がありましたが、あまりにも欠席者が多かったため、「それなら祝日にしよう」という流れで、毎年の公式休校日になりました。

さらに、幼稚園や小学校などでは校内で春節イベントを開催することもあります。子どもたちがチャイナ服を着たり、中国の歌やダンスを披露したりと、とてもにぎやかです。

筆者も甥の学校イベントに参加しました。ステージで中国の曲に合わせて一生懸命踊る姿はとても可愛らしく、家族にとって忘れられない思い出になりました。

 

春節の三日間「買う日・拝む日・祝う日」

春節は旧暦に基づくため、毎年日付が変わります。だいたい1月下旬から2月中旬にあたります。

買う日(วันจ่าย
果物や供物、縁起物などを購入する日です。今年は215日(日)でした。前日の土曜日から買い物客でにぎわい、街はとても活気にあふれていました。今年はバレンタインデーとも重なり、赤いハートと春節の赤い装飾が並ぶという、なんともユニークな光景も見られました。

拝む日(วันไหว้
216日(月)は神様や祖先に祈りを捧げる日です。朝は神々へ、昼は祖先へ、そして深夜には財運の神様である「財神」にお参りします。信仰心の強い家庭では、一週間ほど儀式が続くこともあります。

祝う日(วันเที่ยว
217日(火)は親族を訪ねて新年の挨拶を交わす日です。年長者にみかん4個を贈り、子どもたちはアンパオ(お年玉)を受け取ります。家族で過ごすことを大切にするため、この日は学校を休む子どもも少なくありません。


[写真 @Chulalongkorn University公式ウェブサイトより]

 

なぜタイの華人は「タイ人」アイデンティティが強いのか

シンガポールやマレーシアの華人社会と比べると、タイの中華系住民は「華僑」というよりも「タイ人」としての意識が強い傾向があります。

その背景には、歴史的な同化政策があります。タイ語の姓を名乗ることが求められたり、一部産業への制限があったりと、移民はタイ社会に溶け込むことを前提とされました。

その結果、多くの家族がタイ国籍を取得し、世代を経るごとにタイ社会の一員として根付いていきました。筆者の家族も、もともとは中国の姓でしたが、現在のタイ語の姓は父が新たに定めたものです。

こうした歴史の流れから、タイの中華系住民は他国と比べて中国語話者が少なく、中国的アイデンティティを強く前面に出すこともあまりありません。

 

多文化社会タイの魅力

春節は、タイという国がどれほど自然に多文化を受け入れてきたかを感じられる行事です。異なるルーツを持つ人々が当たり前のように共に暮らし、文化を分かち合う――それが今のタイの姿です。

この記事が、タイを好きな皆様にとって、タイ社会の背景や多様性をより身近に感じるきっかけになればうれしいです。

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[文・構成/タイナウ編集部]

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