NIGHT RIDE – WIN METAWIN ft. Badmixy #サワディーワタナベ的タイポップ/T-POP鑑賞記

ThaiNow編集部

新旧問わず、音楽に親しんできたタイナウ編集部ワタナベが、未体験だったタイポップを聴いて綴る音楽鑑賞記。「サワディワタナベ」は未知のタイポップへのサワディ=こんにちは のご挨拶です。

今回の1曲はタイナウでもよく記事にUPしている、俳優/アーティストのウィン・メータウィン(Win Metawin)NIGHT RIDE – WIN METAWIN ft. Badmixy です。

曲の前に、このウィン・メータウィン、とにかくどんなポーズであろうが様になる。
特に立ち姿、ポーズの取り方に別格感を感じます。
いろんな記事でのスチル写真や映像を見ても、姿勢がいいとか背筋が伸びてるとかそういう物理的な話は超越して、どれも「そう! いまその形!!!」っていうポーズになってるんですね。

「どこを切り取っても絵になる」っていう表現はありますが、その見せ方がもっと柔軟でバリエーションに富んでいるというか…。
姿勢がきれいな人ってずっときれいで、それはすごいけどある意味ワンパターン。
でもウィンは「ちょい猫背」 とかまで微細に使い分けてるんじゃないかと見えてしまうくらい、染み出る余裕と風格があるんですね。
自分を俯瞰して見られるカメラ視点が備わってるんでしょうか。すごいです。

はっ!長々書いてしまってごめんなさい、人はそれを「オーラ」と呼んでいるのかもしれません。
オーラ=3文字 → 上記=330文字 → もう書く人失格レベル

ともあれ、ハイブランドからのアンバサダーオファーが絶えないのも、売れているというだけでなく、そのへんの大物感とポテンシャルに魅力を感じているのかもしれません。

やっと曲の鑑賞記です。

ミドルテンポが気持ちいい曲ですね。
こちらはミュージシャンでありインフルエンサーであるBadmixyをフィーチャリングに迎えた豪華版!(BadmixyのYoutube最高再生数は3100万回再生以上)

ウィンの歌声、すごくいいです。
細いといえば細いのですが、子音に独特の乾いたアタックがあるので演奏の音に埋もれることなく、ぴしーん!とシャープに耳に届き、音とのバランスもとても気持ちよく仕上がっています。

だからなのかなあ、敢えて声自体に圧が出すぎないようにコントロールしてここにたどり着いている気もします。
いろんな音をくぐり抜けられる稀有な声には、音圧や音量なんて必要ないのです。すごい!(私の私見もすごい)

さあ、そんなさわやかなウィンの歌においしいタイミングで入ってくるのがBadmixy。
1480万回再生を誇るこの動画の中で、ユーザーから一番見られているのがこの部分というのもおもしろいです。
ナイトクラブ的なシチュエーションの映像の中で、ウィンが歌って場を温めた所で満を持して登場する演出で、照明もガラっと変わるし、このシーンはとても印象的です。

実際、彼女の歌、味わい深いです。
一瞬、あれ、なんかこの種類の歌声を知ってるなあ…、と思い当たったのはディスコ時代のBEEGEESの歌声。
ニューハーフということも関係すると思いますが、基本的に裏声の一種のファルセットで歌われていています。その上、音の切り方とか、R&B的なリズム感が相当に高いからそう感じたのかもしれません。

気になってBadmixyの人気曲もあれこれ見てみました。勝手ながら彼女の音楽ルーツの豊潤さを想像しました。
例えば一番再生されている「Lost」はイギリスのグラミー賞受賞歌手、アデルのような情感たっぷりのバラード。
続いて再生数の多い(2600万再生)の「DILF」のイントロはシュープリームズのパロディーみたいないで立ちと歌い出しから、がっつりディスコチューンに。おもしろいです。

以上、フィーチャリングのフィーチャーコーナーでした。
NIGHT RIDEに戻ります!
この曲、リピートして聴く方もかなり多いと思うのですが、たまーに音の方に集中して聴いてみてください。
特にイントロから気持ちよーく全編入っているギター。
一応ギターを嗜むサワディーの印象ではこれ弾いてる人、バカテクです。聞き流すにはもったいない。
この感じのギター、日本だけでなく世界でリバイバルしたシティポップ(大瀧詠一、山下達郎などなど)をはじめ数知れない名曲で駆使されているカッティングというギター奏法で、チャカチャカとリズムを刻むのが基本ですが、緩急の付け方だったり、たまに入るエモいメロディアスなギターソロっぽい単音引き…
タイのシティポップのクオリティが高い!という話も聞いたことがあったので納得。

ギターをけん引役にしつつ、全体の音づくりはレベル高くセンス良くやりすぎず。
ベースなんか、超シンプル。
早く帰りたいベーシストが、絶対間違えないとこだけ弾きましたー ってくらいシンプル。
ギターがチャカチャカしてるのにゆるーい雰囲気が損なわれないのはこのベースの引き算かもなあ、と思います。

細かい音の話をしちゃいましたが、それだけ聴き所の多い良曲です。

この先長く話題を提供してくれそうなウィン・メータウィン、追いかけていきたいと思います。

[文・構成/タイナウ編集部 サワディーワタナベ]

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