ONE SHOT – PERSES feat. PiXXiE #サワディーワタナベ的タイポップ/T-POP鑑賞記

ThaiNow編集部

新旧問わず、音楽に親しんできたタイナウ編集部ワタナベが、未体験だったタイポップを聴いて綴る音楽鑑賞記。「サワディワタナベ」は未知のタイポップへのサワディ=こんにちは のご挨拶です。

今回は、「PERSES」(パーセス)!
ONE SHOT – PERSES feat. PiXXiEの楽曲紹介です。
パーセスは2022年にデビューしたタイポップ / T-POP ボーイズグループ。
2025年3月リリースの曲で、これが曲もダンスもMVの演出まで、とってもいいんです!

サワディーワタナベの記事で以前に書かせてもらったPiXXiEがフィーチャリングという時点でもう期待感爆上がりです。
早速聴いてみましょう。

映像のイントロからびっくり!
MV中に「宣伝か?」というくらい登場するカメラ。
これ、私サワディワタナベも愛用しているライカのチェキではありませんか!!


「ゾフォート2」という、チェキ兼デジカメで、ディスプレイもついてるし、普通にSDカードに保存ができて、本体からもスマホからもチェキフィルムがプリントできます。
「…宣伝か?はお前じゃないか」 という感じになっちゃいました、すみません。

ですがこのカメラ、MVのストーリーにも音づくりにも関わる重要な役割を担っているんです。

男女グループが出会い、最初はちょっと相手を値踏みするかのような視線を交わしつつ、お互いが歌とダンスとカメラのショットでバキューン!とハートを打ち抜き、だんだん近づいていく、という感じでしょうか。
最後なんて、みんな揃って仲良く記念撮影になっててほっこりします。

この構成が、カメラというアイテムをモチーフに工夫を凝らした上にわかりやすく表現されていて、ストーリー表現につながっています。
最初のうちは「武器」のように描かれているカメラが、後半になると「コミュニケーションツール」としての使い方に変わっていく構造になってるんですね。
考えてみれば、(物騒ですが)銃で撃つのもshotだし、写真を撮るのもshot。
リゾートを舞台に、「ONE SHOT」=「チャンスは一度だけ」という恋愛ニュアンスまで、演出の遊びとして取り込んでいる訳ですね。
PERSESとPiXXiEが一緒にだんだん盛り上がっていく様はミュージカルっぽくて楽しいです。

…ちなみに、このチェキカメラ、こんな「パシャーッ!」っていう迫力あるシャッター音もしなければ、基本的にインスタントカメラなのでこんな画質にもならないので、興味をそそられた方はご注意を(カメラの宣伝じゃなかったでしょ?)

さあ、やっと曲と音の話です。これ、とっても好きです。
曲調の進行はシェリル・リンの「Got to be real」やドリカムの「決戦は金曜日」のようなテッパンのベースラインで最高!
メロディはすっと入って頭に残る上に、ハネ方の気持ちよさも加わって格別です。

編集部メンバーからも、往年のソウルフルなHIPHOPを彷彿とさせてすごくいい!という声がありました。
例えばこんな感じ。こちらはLL COOL J – Paradise ft. Amerie。
なるほど、わかります。

すごくキャッチーなんだけど、そこにメロウでふんわりとした余裕と、要所にスリリングなアクセントが散りばめられてるんですね。

この曲、サビが「ONE SHOT!」っていうワンフレーズなのも潔くていいですね。

タイは元々歌謡曲っぽい楽曲が親しまれてきたようですし、先端のポップソングにもどこかその要素を残している所が特徴だと思います。
ということは、サビってちょっとワンフレーズが長めでメロディアスに聴かせるつくりの方がウケやすいんじゃないかと想像します。
そう考えるとこの曲のサビはかなり攻めてますね。
短いフレーズの歌に物足りなさがないのは音づくりの妙も大いに貢献しているんでしょう。

カメラの「パシャーッ!」もSEとしてサビの合いの手の様に楽曲の一部になっていて、スカっと爽快です。(たぶん音程までめっちゃ丁寧に音調整してると思う)

歌、ダンスはものすごい安定感で、歌はPERSESもPiXXiEも、まあスッキリ耳に届く声と歌唱で全く飽きが来ません。
そしてダンス。どちらのグループも結構線が細いメンバーが多いので迫力に欠けるのでは?とも思ったのですが、すぐ反省しました。
全員体幹がエグい!

むしろキレのある振りの時より、ゆる~んとした振りの時にすごさが出てる気がします。
踊ってる時だけじゃなくて写真撮られちゃったポーズまでキマってます。

最後に、タイトルの「One Shot」に対して何Shotしとんねん!? と思ったので「パシャーッ!」数を実際に数えてみました。
35 Shotsでした。

(正の字かい、鉛筆かよ、字ヘタか?そもそも正が正しく書けてない いろいろご勘弁!

という小ネタで終わろうと思ってたんですが、ちゃんと数えながらあらためて聴いてみると、サビのパシャーッ!の入りどころもちゃんとパターンが分けてあって、むしろ入れなかった所があるのが重要!
そこもハネる感じ、飽きない印象に関係あると思いました。

♪サビ
One shot パシャーッ!
I’ve got, パシャーッ!(音変えてる)
one shot (ここパシャーッなし!)
ขอฉันเพียงแค่~♪

いいですねー、これもリピートして聴きまくってしまうとってもいい曲でした。

[文・構成/タイナウ編集部 サワディーワタナベ]

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