聴くだけで涼しくなる曲!? 4EVE – Snooze #サワディーワタナベ的タイポップ/T-POP鑑賞記

ThaiNow編集部

新旧問わず、音楽に親しんできたタイナウ編集部ワタナベが、未体験だったタイポップを聴いて綴る音楽鑑賞記。「サワディーワタナベ」は未知のタイポップへのサワディー=こんにちは のご挨拶です。

暑くてじめじめした季節。さらに暑いタイのT-POPなら、聴くだけで快適になるかもしれません。
今回は、目にも耳にも涼を感じるのにピッタリのチルでクールな曲を紹介させてください。

聴いたのは4EVESnoozeです。
4EVEは、2020年のリアリティオーディション番組「Girl Group Star」をきっかけに結成されたタイの大人気7人組ガールズグループです。

Snoozeは、初夏にリリースして約2か月。
恋愛の駆け引きをテーマにした楽曲ですが、今回の鑑賞記は音と歌の話中心にしたい! と思わせるほど、音と歌に新鮮味のある楽曲です。

この曲、聴くだけで体感温度が0.4℃くらい下がります!(当人比)。

4EVEはコンセプトがガールクラッシュということもあって、ハードな質感の楽曲やフォトが多い印象です。

これまでの楽曲のサムネなどを見ていても、何の理由もなく7人もの大人数に睨まれ、何の理由もなく「ごめんなさい!」と詫びてしまうようなイメージを持っていますが、この曲は全然違います!

ガールクラッシュ的かっこよさ、ドライな魅力はキープしつつ、ゆったりしたリズム、印象的だけど抑え気味のポップなメロディー。
このバランスのとり方は神業です!

このバランスが、MVのビジュアル面でも、メンバーの魅力を引き出すことにつながっている、と思いました。

冒頭で「体感温度が下がる」と書きましたが、その秘密は、おそらく音の伸びとボーカルのハモりの作り方にあります。
背景に広がるエコーのかかった神秘的なシンセの重なりと、ほぼ全編ハモりで構成されたボーカル。
このボーカルも、メロディーの芯はつややかに残しつつウィスパーボイスで歌われています。
これが組み合わさって神々しい伸びのある音が、ゆるやか~に、ずっ~と、こっち~に、向かってくる~…。
それはもう音楽を超えて、涼風です!

サワディーは試しに、クーラーの温度を0.5℃上げてこの曲をループしてみました。
体感温度変化なし!(水は1杯飲みました)

4EVEはこの曲も含め、多数「OFFICIAL VISUALIZER」という動画も存在します。

静止画の一部が環境動画的にちょっと動く、かけっぱなしに最適なVer.ということですね。おもしろい!
この動画ではすがすがしい湖畔でくつろぐメンバーの周りを蝶々が舞っています。
環境/アンビエントミュージック的なこの楽曲の個性から、やっぱりSnoozeが一番いいかなあ。
見ていて気持ちがいいです。

さて、音に関して。
普通、シンセのふわふわした音ばかりだと単調で飽きるのですが、冒頭からテーマとして流れる高音のキラっとしたメロディーがアクセントとなっています。

さらにいいのがドラムトラック。
ふわーっとした世界観を引き締める重量級のバスドラムとベース。これは爆音もしくは密閉系のイヤフォンで聴いてほしい!
そして、パチパチと軽やかなスネアとシンバル系。
それに加え、要所に、「ぽん」「かっ」という、アジアっぽいパーカッションがこっそり入っているのも涼しさを引き立てています。センスいいなあ…技術あるなあ…。

MVのビジュアル面も、抜け感のある背景がいいですね。余白の多い空間、異様に天井が高い空間、誰もいない空間…
その中に、ゆったりとした動きのメンバーが登場し、クールな眼差しをこちらに向ける…。

涼しい!!

4EVEはタイポップ/T-POPアイドルグループの中でも特に楽曲テイストの幅が広いように思います。
完全に私見ですが、というかそもそも全てが私見ですが、やはりTWICEのように楽曲テイストの幅広さがアーティストそのものの奥行、存在感、大物感を増している感じがします。

一般的に求められているもの以外のテイストだって魅力的にこなしちゃうよ!っていうことですね。
ファンからすれば新鮮で飽きが来ないので変化球も喜ばれる。

K-POPを標榜して生まれた4EVEはもちろんその辺りも強く意識して、どんどんやっていきますよ!って感じなのでしょうね。

だとしたら今後の楽曲幅にもすごく期待ができます。楽しみ…。

[文・構成/タイナウ編集部 サワディーワタナベ]

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