タイで大バズリ!「今年最も悲しい曲」に選ばれた日常の悲劇、「車の鍵は家にある、家の鍵は車にある」笑えるけど泣ける楽曲。

T-POP

「車の鍵は家にある、家の鍵は車にある」現象に共感の嵐


タイのSNSで最近大きな話題となっているのが、新人バンド「PorMorLor」(ポーモーロー)の楽曲「กุญแจรถอยู่ในบ้าน กุญแจบ้านอยู่ในรถ(車の鍵は家にある、家の鍵は車にある)」です。一見シンプルなタイトルですが、この状況に似たような陥ったことのある人なら思わず「あるある!」と叫んでしまうような、日常の悲劇を歌った楽曲として注目を集めています。今回The Cloudからのインタビューをまとめて紹介いたします。

友達との「遊び」から生まれた傑作

[写真 @The Cloud公式ウエブサイトより]
楽曲の内容は至ってシンプルです。恋人に会いに行こうと車で出かけようとしたものの、車の鍵を家に忘れ、肝心の家の鍵は車の中に置いてきてしまった…という、誰もが一度は経験したことがありそうな日常の失敗談を歌っています。

実はこの楽曲の誕生秘話が非常にユニークです。PorMorLorは、ピ、アーミー、ルイスという3人の友人の名前から取ったバンド名で、楽曲のアイデアは、アーミーがPantip(タイの掲示板サイト)で「車の鍵を家に忘れ、家の鍵を車に忘れた。この問題をどう解決すべきか?」という投稿を見つけたことから始まりました。


[写真 @The Cloud公式ウエブサイトより]
友人たちがトンロー地区のコンドミニアムで集まっている際に、誰かがメロディーをハミングし始め、ピが徐々に歌詞を考えていく中で、最初に生まれたのがあのフックの部分だったそうです。「車にも入れない、家にも入れない」という八方塞がりの状況は、まさに現代人の「あるある体験」の代表格です。

「ゼロ円ミュージックビデオ」の挑戦
さらに面白いのはミュージックビデオの制作エピソードです。前作「อยากขี้เหร่(醜くなりたい)」にはミュージックビデオがなかったため、今回は「ゼロ円ミュージックビデオ」をコンセプトに、意図的に低予算な作品を目指しました。コンドミニアムで撮影し、近隣の住民たちも制作に参加。小道具の準備から撮影まで、みんなでワイワイと楽しみながら作り上げたそうです。


[写真 @The Cloud公式ウエブサイトより]

制作メンバーたちは本業を持つ友人同士で、ピはエージェンシー「Glow Story」と「TEDxBangkok」のチーム、ルイスは「Louis Sketcher」として活動するイラストレーター、アーミーは証券会社の社員という顔も持っています。まさに「友達の遊び」から生まれた楽曲が思わぬ大ヒットにつながったのです。

ミーム化で更なる拡散、コメント欄は爆笑の渦
楽曲はSNSでミーム化され、様々なパロディや関連投稿が生まれています。特にTikTokでの拡散が凄まじく、654,000回再生を突破しました。中国やベトナムなど近隣諸国でも話題となり、現地のアーティストによるカバー版も登場しています。さらに鍵屋の会社がTikTokでのタイアップに使用するなど(!)、予想外の展開も見せています。

コメント欄では実体験を踏まえた爆笑エピソードが続々と投稿されています。

「この楽曲は自分を励ましてくれます。自分が最悪な日でももっと大変な人がいるんだって思えます。」

「せっかく明るい気分だったのに、こんな悲しい楽曲に出会ってしまいました。誰が責任取ってくれるんでしょうか?」

「人生で最もストレスフルな瞬間の一つですね。家の鍵は鞄に入ってるのに、鞄は家の中にある状態。」

中でも秀逸なのが「テレビのリモコンを携帯だと思って持ち出してしまった。」というコメントです。日常の「うっかり」エピソードとして、多くの人の笑いを誘っています。

「車の鍵は家にある、家の鍵は車にある」という“あるある”ソング、皆さんはどう思いましたか?次回はこの楽曲の歌詞を日本語に翻訳しながら、その背景や込められた意味について深掘りしていきます。ぜひお楽しみに!

本記事はとの提携記事です。
オリジナルのフル記事はこちらからご覧ください:https://readthecloud.co/pormorlor-key/

[文・構成/タイナウ編集部]

guest

0 コメント
最初
最新 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る
0
この記事のコメントを見る!x
タイトルとURLをコピーしました